田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月2日(火)
850円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

【予算200万円】DIY経験しかないスタッフが廃材で家を建ててみた【21】

前回までに床下の配管が完了した和田邸。今回は、スペシャルゲストも登場し、いよいよ新品便器の設置となるか。

掲載:2018年1月号

本誌でおなじみ、ライターの山本一典氏と担当・水野のサンダがけで、このとおり、廃材だった床材がピカピカに復活。

「田舎暮らし業界の大御所」をコキ使う和田。恐るべし。

知りたくもない中山のトイレ事情!?

 前回は、うまくいかない配管工事にぶちキレた和田がセメントをぶちまけて、とりあえず排水管の設置が完了。今回は100㎜径のVU管に便器を固定する。
和田「じゃあ便器の設置は中山さんに任せるから! 水野さんは床材のサンダがけやって!」
水野「また地味な作業(泣)」
 マツの無垢材だという床材は、5~6年前に母屋をリフォームしたときに余った材らしい。どこでどう保管されていたものか、表面が劣化して汚いことはなはだしいが、サンダで表面を磨くと、見違えるほどキレイに生まれ変わる。
阪口「なんか悔しいのは、なぜだろう」
中山「テキトー星人のくせに、たまにうまくやるから納得できないんだよな。わかるよ」
和田「何事も結果オーライだから!」
阪口「やっぱり悔しいなあ」
 一方の中山は引き続き便器の施工である。取り扱い説明書の通り、床面からの立ち上がりもバッチリだ。
中山「やはりトリセツは熟読しておくべきだな(←当たり前)。……ってあれ?」
和田「なに? どうしたの?」
 異変を察知した和田が天井から顔を出す。
中山「なんでもない」
和田「だって今、『あれ?』って言ったじゃん!」
中山「大丈夫だってば。ちょっと間違っただけ」
和田「なになに? どこ間違ったの!?」
 しつこく詮索する和田である。仕方ないから説明する。
 トリセツでは「床面からの立ち上がりは40㎜」とある。荒床面(床の下地のこと)からは40㎜ぴったりなのだが、その上に張る床材の厚みを考えていなかった。
中山「というわけで床材の厚み12㎜を引くと立ち上がりが28㎜しかなくなってしまうんだが、トリセツをよく読むと、『最低10㎜出ていないとダメ』となっているから規定の長さには充分達しているというわけだよ」
和田「……」
 なおも疑惑の目を向ける和田である。
中山「大丈夫! ウンコが漏れ出てくることは絶対ない!」
阪口「まあね。奥多摩人力山荘のトイレの排水管の立ち上がりも短かったけど、いまのところ漏れてないみたいだし」
水野「簡単に言うけど、もしも漏れたら大惨事だよね」
中山「その昔、タイで泊まった宿のトイレの便器がビス留めすらしてなくてさ。座ったままぶっ倒れたことがある」
水野「ぎゃー! なにそれ!」
中山「幸い脱糞する直前だったから大丈夫だったけど。ちなみに、お尻を手で洗うのってオレだけ?」
水野「えー!?」
 明らかに「エンガチョ」な顔をする担当・水野である。
中山「アンタね、世界中で何億って人が、手で洗ってるんだからさ。あれを経験したら、もう紙なんかで拭けないよ」
水野「どうやってやるの?」
中山「前傾姿勢になって、右手に持ったペットボトルの水をお尻にかけながら左手で肛門を洗う。若干の訓練をしないとトイレが水浸しになるんだけど」
阪口「どんどん下品になっていくな、この連載は」
水野「ちなみに次号で下品のピークに達します」
和田「はいはい! 連載の品位が問われそうだから作業に戻って!」

海外にはこのようにお尻洗浄シャワー付きのトイレもある。

 

 荒床を張ったら、担当・水野と、今回のスペシャルゲスト、本誌ライター・山本一典氏がサンダがけしてくれた床材を張っていく。給水管の立ち上がり部分の穴もていねいにカット。すぐにでも便器を設置したいところをぐっとこらえて、壁の施工を優先する。便器を先に取り付けると、壁の施工が非常に面倒になるからだ。

断熱材を丸くくりぬいてVU管の立ち上がりにはめ込む。荒床の同じ位置にも穴を開ける。ついでに止水管の穴も開けた。立ち上がりが短いのはスルー。

床材専用の接着剤があるが、ケチった和田は大量に余っているという木工接着剤を推奨。しかし後でネット検索してみると、無垢の床材に木工用接着剤を使用すると、接着剤の水分が吸収され、体積が減少、すき間ができて床鳴りの原因になるのだとか……。ま、いっか!

そうとは知らずに木工用接着剤塗りまくりで床材を施工する。

排水管のくりぬきを、仕上げの床材にも施す。担当・水野がジグソーで挑戦。多少ズレたけれど、便器で隠れるので問題ナシ。

もっとズレたのは阪口が開けた止水栓の穴。しかし、これも止水栓カバーのおかげでなんとかリカバリー。

施主・和田はデリカシー欠如

 壁には化粧野地板をタテ張りしていく。
阪口「断熱材は入れないの?」
和田「入れないよ。なんで!?」
阪口「音が丸聞こえになっちゃうんじゃないの?」
和田「いいじゃん音くらい!」
水野「和田さんはいいとして、女子は困るんじゃない?」
和田「あ、そう?」
 明らかに不満そうな和田である。
水野「音といえば、トイレの天井はどうするの?」
和田「まだ考えてない!」
阪口「考えとけよ……」
中山「便器設置する前につくっちゃったほうがよいのでは?」
和田「まあ……、いいよ!」
水野「それはもしかして、うやむやで天井ナシってこと?」
和田「いや、まあ……。あとでもいいかなって!」
一同「あー絶対、天井ナシだ」
和田「大丈夫大丈夫! 音くらい気にしないから!」
水野「だから和田さんはいいんだってば!」
中山「これはつまり、構造上の意味でも『筒抜け』?」
阪口「おー、座布団1枚!」
水野「笑いごとじゃなくて! 和田さんデリカシーなさすぎ!」
中山「この男にデリカシーを求めること自体、間違いではないかと」
 そもそも仕上げの床材の上を土足でドカドカ歩き回っている和田である。おかげで無垢の床材に足跡がベタベタついてしまったではないか。
阪口「あーあ。これ拭いても取れないんだよなあ」
和田「え? そうなの?」
一同「いまさら拭いても遅いし!」

便器を設置する前に壁や天井の下地施工にいそしむ施主・和田。

仕上げの床材を張り終えたものの、よく見ると汚い地下足袋の足跡がクッキリ。

こうして壁面は完成したんだが、天井はいつ設置されるのか!?

作業のあとは、ひと風呂浴びてビール。至福の瞬間だ。

酒豪、山本一典氏に付き合って撃沈した中山と担当・水野。翌日の作業中、合板と断熱材をベッド代わりに昼寝……。

施主・和田の瞑想inトイレ

 壁ができたら、いよいよお待ちかねの便器の設置である。
 施工手順は奥多摩でやったものよりも、さらに簡便だった。奥多摩のトイレは接着剤で接合する必要があったので、ここだけやり直しが利かず緊張したものだが、今回はその工程すらない。排水管の立ち上がりにゴムパッキンをはめて便器を載せ、2カ所をビス留めするだけだ。陶器でできた便器はビスを強く締めすぎると割れてしまう可能性があるので要注意。
 その後は、水洗タンクを載せてボルトで固定。ホースで止水栓と水洗タンクを連結すれば完成だ。まだ上水道が通ってないので、水が流せないのが残念だが……。
阪口「どうよ。座った気分は?」
中山「哲学的真理でも思い浮かんだか?」
和田「改めて確信したことがある!」
水野「なになに?」
和田「便座がなくても問題ない!」
一同「そこかよ!」

便器と排水管の接続は、ゴムパッキンをはめるだけという簡便さ。

インターネット通販で激安で入手したトイレをうれしそうに運び込む和田。

止水栓を取り付け、便器を設置する。パッキンの取り付けからタンクの設置まで、30分かからなかった。

取り付けが完了した水洗トイレ。今なら顔も洗えるぞ!

座り心地を確かめるテキトー大王・和田。当然、便座はナシだ。

 

文/中山茂大 写真/阪口 克

 

この記事をシェアする

関連記事

この記事のタグ