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田舎暮らしの本 10月号

9月2日(金)
850円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

田舎暮らしのご近所さん① 田舎の人ってどうしてこんなに優しいの!?

人と人との距離が近いのが田舎暮らしのいいところ……とは言え都会のドライなご近所付き合いに慣れてきた移住者にとって、田舎の濃密なお付き合いは驚きの連続。ときには移住の成功をも左右してしまうご近所付き合いのぶっちゃけエピソードを紹介しよう。ご近所さんの気持ちがよくわかる!田舎暮らしライターのお付き合いアドバイス付きです。

家族のように世話を焼いてくれるご近所さんの存在は移住者の心強い味方。でも都会の感覚では信じられないほどの親切に戸惑ってしまう移住者たちもいるようで……。

 

巨大たくあんが冷蔵庫を占拠 プロ農家は自家消費も本気!

近所のプロ農家さんは、自家消費用の野菜も全力で栽培。スーパーの2倍サイズのキュウリを段ボール1箱など、夫婦2 人では食べきれない量を頂きます。じつは自分たちの家庭菜園と被る作物もあるのですが、「これを断れば、別のお裾分けまでもらえなくなるかも」と、下心で断れません( 笑) 。

以前、特大のたくあんを何本もいただいたときは、冷蔵庫に何カ月も居座っていたので開封するのも怖くなり、1本お付き合いで食べて、残りは捨ててしまいました。ごめんなさい!!(宮田奈々さん、33歳)

 

そのうちお店ごとくれちゃう!? オマケ大好き個人商店のお母さん

 行きつけだった個人商店の主は、“ お母さん”のような人。買い物をすると「頑張ってね」と、乾物や栄養ドリンクなど、購入額以上のオマケを付けてくれました。そのうち店の前を歩いているだけで、お店の売り物をくれようとするので小走りで逃げることも。

旅行のお土産を渡しても、今度はお返しに総菜や食品がぎっちり入った段ボールを持参してくれるので、申し訳なくなり買い物に行けなくなりました。人間関係が濃密な島なので、距離感が難しかったです。 (小林はるかさん、33歳)

 

区長さんの力は偉大! おかげで地域になじめました

 引っ越した直後、区長さんがご夫婦でお見えになり、「いろいろと困ることもあるだろう」と、手づくりの集落図を持ってきてくださったんです。それぞれの世帯のお名前や屋号、家族構成、電話番号、さらに回覧板の順番まで書かれていて、わからないことばかりのときにとても助かりました。

また、指定のゴミ出し袋が買える場所を教えてくれるとともに、「まずはこれを使って」と、5 0 枚入り1セットを持ってきてくれたんです。移住すると決まったときは、「どんな人物や?」「何かしでかして逃げてきたんじゃないか」など、いろんな臆測もあって集落内でかなり議論もあったようです。それでも区長さんや副区長さんが「新しい空気も入れないとあかん」と頑張ってくれたおかげで、スムーズに地域になじむことができました。 (河野敏夫さん、75歳)

 

消防団やお祭りへの参加でめでたくご近所認定!

東京から縁もゆかりもない地域へ移住ということもあり、最初は地域の皆さんに警戒心があったようですが、2年ほどですっかり打ち解けました。やはり、消防団やお祭りのあとの飲み会など、地域のあれやこれやに進んで参加したことがよかったようです。

そのころキッチンカーでお弁当の移動販売を始めていたのですが、「料理に使う野菜をつくるなら、うちの畑を使って」と言ってくださる人のおかげで、野菜の栽培も始めました。すると「うちにも使っていない畑が」という声がどんどんかかるようになり、農地を借りすぎてしまったことも(笑)。( 梶田望さん、41歳)

 

田舎暮らしライター・山本一典のアドバイス 超親切なご近所さん 編
お裾分けのお返しは、どう考えたらいいか?

農村集落は昔は同じ水で田んぼを耕す運命共同体で、地縁・血縁も強かったので、結いを基本とする相互扶助の精神が残っています。農地や山林を所有している地元の人は自給自足を基本にしているので、そのお裾分けを頂く機会は少なくありません。春は山菜、夏は野菜、秋は新米やキノコ、冬は漬け物といった具合です。ただ、もらいっぱなしというのも気が引けます。大多数の移住者はお返しをどうしたらいいか、常に考えています。年に数回、自家野菜や旅行の土産、親族から送られてきた珍しい食品などを控えめに渡すのがコツ。また、相手のおせっかいがあまりにも過ぎるときは、帰省や旅行などでしばらく家を離れ、一定期間距離を置くのも1つの解決法です。

文/大村嘉正、笹木博幸、西郡幸子、吉野かぁこ イラスト/今井ヨージ

※本文中の氏名は、ライター・山本一典を除き、すべて仮名です。

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